政界が混乱しているようで

民進党の解党には本当に驚きました。確かにあのまま選挙に突入しても大敗は避けられなかったとは思いますが、まさか身売りをするとは。

しかも、全く政策も理念も違う希望の党へ大挙して転籍したわけですから、びっくりです。

また、移籍にあたっては宣誓書へのサインを求められたとのことですが、いまだ政策すら公表されていないにもかかわらず、「政策を遵守する」と宣誓書に書かれていたというのですから、さらにびっくりです。

経営者であれば会社設立後には、様々な契約書へのサインをしなければなりませんが、言うなれば、何を購入するか、代金はいくらかもわからないまま契約書にだけサインするようなもので、常識では考えられません。

みんな一斉に移籍するし、選挙に当選する可能性が高くなるからというだけの理由でしょうが、あまりにも情けない気分になります。

正直、政治というか政治家という職業には全く興味もありませんが、この国は地方議員も含めて政治家という職業が多すぎます。政治家というのは、まさに「国家」「国民」の事を信念に沿って第一に考えられる方であるべきことは自明の理です。一方で、そんな人間がどれほどこの世の中に存在しているのでしょうか。多くの政治家は、政治家が職業であり、生活の糧であり、まず自分がいい思いを出来ることを第一に考えていますし、それが普通の人間です。

カラ領収書を切って数百万の政務調査費をごまかしたりするのも、先ずは自分がお金持ちになりたいからにほかなりません。

賛否両論あると思いますが、私は貧乏人は政治家になってはいけないとずっと思っています。人間というのはまず自分が幸せでなければ他人に幸せなど考えられません。(この発想自体が間違っているのかもしれませんが、かなりの

マズローという心理学者をご存知でしょうか。彼の唱えた欲求5段階説は様々な経営学の本に書かれているので聞いたことがある人もいるかもしれません。簡単に述べると、人間には次のような5段階の欲求があり、下の欲求が満たされることによりより上位の欲求が生まれてくるというものです。

①生理的欲求

②安全欲求

③社会的欲求

④尊厳欲求

⑤自己実現欲求

 

生理的欲求というのは食欲、睡眠欲といった最下層の欲求で、日本ではこの欲求すら満たされない方はほとんどいないと思いますが、食べるものもないのに、人から称賛を浴びたいと思う人は普通はいないでしょう。下位の欲求が満たされることで上位の欲求が芽生えてくるというのは常識的にも理解できます。

マズローは晩年、さらにこの5段階の欲求の上に「自己超越」という欲求があると述べています。これは「他者を豊かにしたいという欲求」と説明されますが、我々が政治家に求める政治家像というのはまさにこの段階にあたります。

この理論を前提にすれば政治家になるべき人物の前提は自己実現欲求までのすべての欲求を満たした人物ということになります。

抽象的でかつ主観的な判断になりますが、この条件を満たした政治家がいないとは言いませんが、やっぱり少ないと思いませんか。

そういう目線で今回の投票先を選別するのも面白いかもしれません。