銀行口座の開設

会社設立後、まず最初に行わなければならない手続きに銀行口座の開設があります。銀行口座なしにはビジネスは成り立ちません。出来れば、メガバンクの口座がほしいところですが、最近、口座の開設開設を断られたという話をたまに聞きます。

よくバーチャルオフィスなどでは口座が作れないといわれますが、これは事務所の実態を確認できないためです。最近では自宅開業の場合でも断られるケースが増えてきているように思います。

理由は定かではないのですが、多分、表札の問題ではないかと思われます。自宅開業の場合、郵便受けなどに会社名を明示しないまま、事業を行う方がいらっしゃいます。

当事務所でも先月、設立サポートを行った会社様で某都市銀行の口座開設を断られたという連絡を頂きました。自宅を本店所在地にしていましたが、まだ会社に勤務中ですぐに事業を行うわけではないということで、表札などは一切出していなかったようです。

その後、郵便受けに会社名を書いてから、再度口座開設を依頼したところ、今度はすんなりと通帳を作ることが出来ました。

多分、都市銀行では、調査員が現地確認に行って、会社の存在をチェックしているのだと思います。その際に、表札などで会社名が確認できなければ、実態無しとして、口座開設が却下されるということなのではないかと思います。

そうなると、一軒家であれば、いつでも郵便受けに社名を記載することは可能ですが、賃貸マンションの場合は少し面倒なことになりそうです。法人登記は特段賃貸借契約書などの提示は求められないため会社の設立は可能ですが、賃貸マンションでは多くの場合、事務所使用は不可とされています。つまり契約上は法人の所在地として使用することは出来ないわけです。しかし、通帳を作成するのに郵便受けに会社名を書いておくと、規約違反として何らかのペナルティーが科される可能性も出てきます。

 

このように口座の開設は年々審査基準が厳しくなっていますが、メガバンクでもA社は断られたけどB社では作れた、また同じ銀行では別の支店では作れたなど、まだまだ審査基準は統一されていないようにも感じます。いずれにせよ、口座の開設は手間と時間がかかる作業です。会社設立後、早めに手続きを進めるようにしましょう。